欠陥住宅をつくらない住宅設計者の会

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建売住宅・建築条件付き住宅の危険

建売住宅*1や、建築条件付き住宅*2の値段は、売値から決まります。

価格は、購入者の年齢や収入から、この程度なら手を伸ばせば買えそうだという値段から決定します。そこから土地代金、銀行金利、不動産屋の経費と利益を引き、残ったお金で建物を発注します。そうしたことから、かなり無理な値段で住宅を建築しなければいけないケースも出てきます。購入者に現物(実物)を見てもらわなければいけませんから、表面的な仕上げや床暖房・エコ設備などの品質を落とすことはできません。結果として、基礎・柱・梁などの構造体や断熱材など見えないところでコストダウンするわけです。例えば、基礎の厚みを薄くする、鉄筋を減らす、木材の品質を落とすなどです。

欠陥住宅をつかませられないように、建売住宅を購入される人は、次のことを確認しましょう。

1 地質調査報告書を見せてもらい、基礎設計が適切かを他の第三者の建築士に聞く。報告書がない場合は購入を控える。

2 基礎工事、構造体の工事中の施工写真を見せてもらう。写真などがない場合は、購入を控える。

3 3階建ての場合は、構造計算書を必ず見せてもらい、他の第三者の建築士に判断してもらう。(セカンドオピニオンの勧め)

さらに、建築条件付き住宅の場合は、必ず他の第三者の建築士に5回検査を依頼してください。見えないところの被害は、かなりふせげます。


*1 建売住宅とは、土地と建物を一緒にして売る住宅のことです。
売建住宅とは、建売住宅ですが、これから建てるため、間取り等が一定の条件の中で変えられる住宅のことです。

*2 建築条件付き住宅とは、土地と建物を別々に契約するのですが、土地を売った施工会社と建物の工事請負契約をしなければいけない条件がついている住宅のことです。