スウェーデン式サウンディング試験（ＳＳ試験又はＳＷＳ試験）は、建物を建てる場合の地盤を調査する方法の一つで、ボーリング併用標準貫入試験（標準貫入試験）に比較して安価にできるために、個人住宅などの小さな建物を建てる場合に多用されています。

建物を建てる場合に地盤調査をする目的は、地盤の硬さ、硬い地盤がどの深さにあるか、地質が何であるか及び地下水位（水がある深さ）などを確認することにあります。地盤の硬さと硬い地盤がどの深さにあるか知ることは、建物を沈下させないようにするために基礎をどのようにするか、或いは、杭打ちや地盤改良などの必要性とその深さを判断するためです。また、地質と地下水位を知ることは、圧密沈下（建物の重さで徐々に沈下すること）や地震の際などに発生する地盤の液状化現象など対応するためです。

そこで、ＳＳ試験と標準貫入試験を比較してみますと、地盤の硬さを知る上ではＳＳ試験は標準貫入試験に比較して大きな数値になりがちですし、硬い地盤がどの深さにあるかを知りたい場合でも、ＳＳ試験は地中の石に当たったときなどに極めて大きな数値となり、また、それ以上深く調査することもできません。それに足して、ＳＳ試験はボーリングのように地質標本が採取できませんので、的確な地質や地下水位も分からず、圧密沈下や液状化現象への対策ができません。

したがって、多少高額なるとしても、標準貫入試験で調査の方が安心です。