欠陥住宅をつくらない住宅設計者の会

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活動レポート

「一般市民向け欠陥住宅予防セミナーを開催しました」

平成26年11月25日

一級建築士 纐纈 誠

平成26年7月13日に、当会と欠陥住宅被害東海ネットの共催による、一般市民に向けた「欠陥住宅予防セミナーと無料相談会」が名古屋都市センターで開催されました。これは、欠陥住宅被害全国連絡協議会(※1)が毎年7月初旬に全国一斉に開催している「欠陥住宅110番」という無料電話相談に併せる形で、先の二つの会独自でこの地域向けに開催したものです。

このセミナーが開催された経緯は、110番での相談内容が、建築主がもう少し慎重であれば、もう少し建築業界に関する知識があれば、また、もう少し契約など法的知識を有していたならば防げたのではないかという事例が多いことから、家を建てる前に最低限知っておくべきことを学んでいただき、自身を欠陥住宅の被害者にならないようにしていただこうとするものです。また、110番での限られた相談時間では、相談者に対して必ずしも十分な回答ができていないという問題もあり、同時に無料相談会も開催して、心置きなく相談していただくこととしました。

セミナーでは、建築業界の実状、建築で気を付けることなどについては当会理事長の片山繁行一級建築士から、欠陥住宅被害の予防と救済など法的な問題については石川真司弁護士からお話がありました。

結果、セミナーと相談会は、資料代として一人1,000円を頂いたにも関わらず、多数の参加者や相談者があり、成功裏に終えることができました。中には、「建築士に住宅の設計を依頼したいと考えているが、全く宛てがなく、今日、建築士の名簿をいただいたのが一番の収穫であった。」などと言われた方もありました。

このことから、建築士に直接相談したい或いは設計を依頼したいが誰に依頼したら良いか分からないというような人が相当数おられるものと考えます。そのような人達が、相談先が分からないまま、やむを得ずハウスメーカーのモデルハウスに走ってしまうようなことを看過することはできません。

ただ単に毎日おこなっている無料電話相談だけに留まらず、これからも積極的にこのようなセミナーや相談会を開催するようにしたいと考えております。

※1:欠陥住宅被害全国連絡協議会(略称「欠陥住宅全国ネット」) 欠陥住宅被害の救済と予防を目的に、欠陥住宅被害東海ネットなど14の地域ネットで構成されている、弁護士・建築士・研究者・市民による全国組織。会員数は、弁護士717人、建築士264人、その他112人。

セミナーの様子

セミナーの様子