欠陥住宅をつくらない住宅設計者の会

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活動レポート

「欠陥住宅110番に参加しました」

一級建築士 浅井 洋樹

平成27年7月4日に行われた「欠陥住宅110番」に、当会の建築士が参加いたしました。

例年通り、午前10時から午後4時まで弁護士と建築士がペアで一本の電話に対応する仕組みです。ちなみに今年で14回目となる全国一斉無料相談で、我々が担当する東海地区でも36件のご相談をいただきました。

最近の相談傾向としては、建ててからかなりの年数が経過した古い建物の欠陥相談が増えている点です。建設会社などへの法的な責任追及は期間に制限があり、これを超えると相手方と交渉することもままなりません。また、建ててから建設会社が倒産してしまった事例もあり、一層解決を難しくしてしまいます。ですから、「おかしいな?」と思ったら早目に欠陥住宅の専門家に調査を依頼してみるべきです。あとまわしにしていると法的な責任追及ができる期限を超えてしまい、自分で補修するしかなくなってしまうのです。

また、建設会社との契約内容が十分に決定される前に着工してしまい、思い通りにならなかったという事例や、建設会社が事前の合意内容を無視して好き勝手に工事を進めてしまう事例などもあります。事前に適切に建設会社を選ぶこと、また工事の内容について十分に協議してそれを書面に残しておくことなどが重要です。

適切な工事を行うために法律で定められた「監理者」を置き、工事が適切に行われているかチェックすることが大切ですが、これが形骸化されてうまく機能していないことも欠陥住宅を生み出す大きな原因の一つです。電話110番で相談を受ける内容の内いくつかはこのチェック機能が適切に働かずに欠陥住宅となってしまう事例が少なからず見受けられます。電話110番はこれらの相談を受けることはできますが、建ってしまった建物の問題点をすべてリセットすることはできません。ですので、家を建てたりリフォームなどをする場合、これらの様々な問題が起きないようにあらかじめ段取りできる能力を持った建築士に依頼することが重要です。

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