欠陥住宅をつくらない住宅設計者の会

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活動レポート

欠陥住宅無料相談会を開催しました

一級建築士 浅井 洋樹

さる2月27日に名古屋駅前のウインクあいちにて、当会と欠陥住宅被害東海ネットの合同相談会が開催されました。

この相談会は従来のセミナー+相談会の形式ではなく、とにかく話を聞きたい、相談に乗ってほしいといった方々に対応するために、セミナーを省略して建築士と弁護士合同の相談会のみで開催することとしたものです。

事前の告知によりたくさんの方の応募をいただいておりましたが、当日には新聞紙面を読んでの飛び入りの相談者も見え、合わせて12組の相談をいただきました。リフォーム工事がずさんであったり、設計図通りに施工されていなかったり、雨漏りが発生したりと相談内容は様々です。ただし、共通するのはみなさんが相手方と話し合いや交渉に大変苦労しておられる点で、たとえ依頼主であってもなかなか補修に応じてもらえないという実情が浮かび上がってきます。

このような事態を防ぐには、適切な工事契約が必要不可欠です。ろくに図面がついていなかったり、見積書に使用される材料が全く記載されていなかったり、工事後の保証を取り決めていないなど、問題のある契約が原因で欠陥住宅となったり、またその補修に応じてもらえないなどの問題が生じてしまうからです。

また、設計が不適切であると考えられる相談内容もありました。施工者から設計依頼を受けた建築士の場合、どうしても施工者に都合の良い設計になりがちで、なかなか要望を取り入れてもらえない事もあります。このような事態を防ぐためには中立の立場で設計をしてくれる建築士を依頼主自らが探すほかありません。

これらの内容は一見すると一般の依頼主にとって難しい内容に聞こえてしまうかもしれませんが、自らの家を守るためには必要不可欠ですので、今回の様な相談会やセミナーなどを利用して問題解決する方法を理解し、皆様の住まいづくりに是非お役立てください。

会場風景