欠陥住宅をつくらない住宅設計者の会

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活動レポート

欠陥住宅全国ネット名古屋大会に参加しました

一級建築士 浅井 洋樹

11月18日~19日の二日間にわたり、欠陥住宅全国ネットの大会が名古屋において開催され、両日ともに参加してまいりました。この欠陥住宅全国ネットとは、正式名称を「欠陥住宅被害全国連絡協議会」といい、弁護士と建築士らが協同して欠陥住宅問題を解決するための様々な取り組みを行っている団体で、年二回、全国大会を日本各地で行っています。

欠陥住宅全国ネット名古屋大会

この全国大会では、いろいろなテーマに沿って専門家の講演を聞いたり、また各支部の代表者によるパネルディスカッションを行ったりします。今年のテーマは「民法改正」と「建築士業務を巡る諸問題」ということで、建築士をめぐる諸問題については、

1. 建築士の地盤調査義務について
2. 設備設計をめぐる問題について
3. 監理業務の範囲、内容と責任について
の三つが話し合われました。

特に興味深かったのは三つ目の監理業務についてで、我々建築士が行う監理業務は原則的に「設計図通りに正しく施工が行われたかどうかをチェックする」というものですが、元になる設計図に手抜きをして大切な事柄が書かれていないことを理由に、監理業務もろくにやらなくてもよいというような間違った理屈を言う輩がいることです。
我々が取り組む欠陥住宅問題では、設計図がいいかげんであるがゆえに起きるトラブル事例がことのほか多く、それに加えて監理業務が適切に行われなくなるという二重のトラブル発生原因が内在していることが改めてよくわかります。
また、設計施工一貫の業者の場合、監理業務自体を別の建築士に依頼しても、そもそも設計図が施工業者に都合よく手抜きされていたりすると、まともな監理業務をおこなおうとする建築士の適切な指示でも「設計図にはそんなこと書いてないから」と、施工業者が従わない為に、監理が正しくできなかったりします。
さらに、監理をすると書面に書きながら全く現場に来なかった建築士の事案など、監理業務を行う建築士の資質を問う意見や、そもそも工事監理は国土交通省告示第15号に基づいて工事監理ガイドラインが示されているのだから、それに則っておこなうべき、などの意見も出されました。

この大会に参加することで建築士の役割を再認識することができた、大変有意義な二日間でした。