欠陥住宅をつくらない住宅設計者の会

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建築士のひと言

「東日本大震災と地震に強いづくり」

平成25年2月27日

一級建築士 浅井 洋樹

東日本大震災では、地震による直接被害のみならず津波により建物が流される被害が多発しました。一見すると津波に流されてしまうなら、地震に強い家など無用の長物に思えてしまうかもしれません。でも、本当にそうでしょうか。

もし津波がやってくるのならただちに高台などへ避難せねばなりませんが、倒れた家に挟まれて脱出できなければ、やってくる津波を家の下で待つことになります。また、家から脱出できても非常用持ち出し用品を搬出することができないかもしれません。

このように、のちに津波で流されてしまったとしてもそれまで倒れずに立っていることはとても重要なことです。

さらに、他人の家であっても道路をふさぐように倒壊していては避難することもままならず、迂回している間に津波に巻き込まれてしまうかもしれません。

このように地震に強い家にすることはとても大切で、またその意識を自分だけでなく地域全体で持つことにより、地震に強い家づくりから地震に強い街づくりへとなります。